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休廊日は展覧会により異なります

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SSW:平丸陽子 色彩、かさね、あわくとけつ

2023.07.30

2023.07.30

本日は、7月30日(日)から開催されるグループ展「SSW EXHIBITION 2023 -Moontan-」に出品される、平丸陽子さんの作品についてご紹介いたします。

開催目前となったSSW 2023。
3人目となる今回の記事では、今年3月にもSAN-AI GALLERYで個展を開催されたことが記憶に新しい、平丸さんの作品を取り上げます。

※展覧会の開催概要や、他2名の作家さんも本ブログにてご紹介しております。
ぜひ併せてご覧くださいませ。
SSW:先崎涼香 愛するものを、描く
SSW:小倉ゆい かくも美しき、畏怖なる動物偶像

主に油絵による作品を制作されている平丸さん。
作風は抽象画です。
幾重にも連なる色彩の層が織りなす光景は、何かの物体にぐっと近づいた時の構成要素のようにも見えます。
あるいは、光の中にたゆたう、淡い心象風景のようにも捉えられます。
色彩と筆致によるハーモニーが、ミニマルであると同時に、大胆にキャンバスの中で展開されていきます。

平丸さんの作品制作の様子は、3月の個展の際に撮影した動画にてご紹介しております。
下記のリンクから、ぜひ本記事と併せてご確認くださいませ。

【制作の現場から】画家・平丸陽子 展 色づく頃①
【制作の現場から】画家・平丸陽子 展 色づく頃②

「untitled(nude)」

本記事では、SSW 2023に出品予定の作品「untitled(nude)」について、制作の様子をお届けいたします。
作品制作の各段階ごとの画像をいただきましたので、ここで一挙にご紹介いたしましょう!

まるで時系列に並んだアルバムを捲るかのように展開する、今回の制作過程紹介。
完成作品からは想像もつかない色彩が塗り重ねられていることが、まざまざと確認できます。
ひとつの作品が描かれるまでの軌跡を、細かな工程画像をとおしてご覧ください。

はじめは鮮やかな黄色の画面。
ところどころに垣間見える新緑の色彩がアクセントになっています。
躍動感のある暖色が出てきました。
暖色がダイナミックに描かれ始めましたね。
強い色を中和させるかのような、淡い色の登場です。
色彩が一転。
青い色が画面に躍り出ます。
重ねた赤と青が溶け合うような、グリーンを重ねます。
再び赤い色を、大胆に描きます。
さらに印象を強めるかのような、鮮やかな赤が重なります。
画面は燃えるような赤へ。
塗り重ねてきた色彩が、微かに赤い世界から覗き込みます。
さらに温度を上げるかのような、濃い色が画面を焦がします。
ここでようやく、点描のような黄色の要素が載せられました。
淡いグリーンやアイボリーなどが、黄色の世界と混ざり合います。
大胆なマゼンタ色が登場です。
大きな筆で描かれた色彩の中に、これまでの色彩がリズミカルに浮かび上がります。
緑色なども加わります。
絵具は非常に柔らかく作っているため、絵具が下に垂れている様がわかります。
重ねた色が混ざり合い、偶然性の色彩がキャンバス上に広がります。
油絵らしい、厚くぽってりとした質感で淡い色を重ねます。
私たちが日頃目にする、平丸さんの作品の様相になってきました。
同系色をさらに重ねます。
これまでに重ねてきた色彩が、新しい層の中にうっすらと垣間見えます。

いかがでしたか?

こうして順を追って見てみると、完成した画面で受け取る印象からは想像ができない色が、たくさん重なり合っていることがわかりますね。

完成作品はぜひ会場にて。
肉眼でははっきりと認識できない、驚くような色彩の連なりを想像しながら、実際の作品をご鑑賞くだされば幸いです。

SSW EXHIBITION 2023 -Moontan-
小倉ゆい 柴田貴史 瓜生剛 先崎涼香 平丸陽子 松浦カレー
2023年7月30日(日) ~ 2023年8月5日(土)
12:00~18:30 /月曜休 / 日曜12:00〜18:00、最終日〜17:00迄

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