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休廊日は展覧会により異なります

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Aubade 中島瑞貴 人の存在を中心にした彫り進み技法

2022.08.30

2022.08.30

本日は、中島瑞貴さんの作品をご紹介いたします!

中島さんは現在、東京造形大学大学院に在籍されている作家さんです。
作品は木版画。
身近にある写真を使い、題材やイメージを膨らませるところから、制作がスタートします。

「写真に残る”過去の記録”と、人が持つ”記憶”から、過ぎた時間を想像しながら制作をしています。」

実際に写っている人物だけでなく、どういったところで、どのような人が、どんな気持ちで、この写真を撮ったのか…。
どんな思い出が写っているのか…。
写真にまつわるちょっとした思い出話や、当時のエピソードを聞くことが、作品づくりのきっかけになるのだとか。

中島さんの家にあるアルバムの一部。実際にこれらの写真の中から作品の素材を探しています。

作品の中心になるのは、「人」の存在

木版画の題材となるのは、写真の中に写っている人物です。
「誰かの記憶の中に息づいている人物が確かに存在した痕跡を辿り、それを通じて自分が何を見ようとしているのかを探しています。」

写真の中に写し出された姿や実際のエピソードが、中島さんの見る世界、想像する世界と交差することで、作品が生み出されていきます。

「彫り進み」

中島さんの木版画の制作方法は、「彫り進み」という手法です。

イメージとしては、小学校や中学校で取り組んだ版画を想像していただくと、わかりやすいかもしれません。
木板を彫り、黒インクをつけて、紙に摺る光景が浮かぶことと思います。
中島さんは、その手法を多色摺りで行います。

「彫り進みでは、色ごとに版を分けず、同じ版木の上で彫りと摺りを繰り返し行います。
そのため、版木の凹凸はだんだんとなくなっていきます。前に重ねた版の形も残らないため、エディション(限定部数)も一番最初に摺った枚数のみになります。」

下地となる2版目を重ねた時のもの。ここから更に色を重ねていきます。
色ごとに版を分けず、同じ版木の上で彫りと摺りを繰り返す

版画というと同じ作品がいくつも作成できるイメージがありますが、この手法では、摺り出された作品ひとつひとつが、貴重なもののように感じられますね。

「削られて無くなっていく版木の形も、作品から想像して楽しんでもらえたらと思います。」と、中島さん。

中島さんの作品は、9/11から開催する「Aubade」展に出品されます。
ぜひ実物を見に、ギャラリーにお越しください!

Aubade
2022年9月11日(日) ~ 2022年9月22日(木)
12:00~18:30 / 日曜 12:00~18:00/12日、20日 休/ 最終日~17:00迄

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