丸橋正幸 × 岡田佐知子 -きらら- 開催中です!
- 制作の現場から
2024.01.17
〒101-0031東京都千代田区東神田1-13-17 森ビル1F
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OPEN 11:30 CLOSE 18:00(最終日17:00)
休廊日は展覧会により異なります
03-6206-0811
2023.01.05
前回に続き、長澤素子さんの制作風景をご紹介します。
乱れ刺しという刺繍の技法を用い、異なる色の糸を何重にも重ねて刺していきます。
時折り僅かに加わる異なる色相の糸が作品に深みを与え、ちょっとしたスパイスにもなります。
円のモチーフが一通り仕上がり、次に月のモチーフを加えます。
作品の上にプラスチックフィルム(洋服が入っていたビニール袋等)をのせて、細く入れる月の大きさ、場所などの構図を検討します。
構図が決まったら実際に刺していきます。
一通り出来上がりました。
長澤さんはご自身のサインも、布地に近い色の糸を使って刺繍で施します。
今回はタテ糸、ヨコ糸の色が異なるシャンブレーの布地だったので、落ち着いた紫にマゼンダを巻きつけました。
出来上がった作品を額装します。
どんな額縁やマットにするかは、毎回プロの方に相談して決めていらっしゃるとのこと。
額装が上がってきました!
実物は是非ギャラリーにてご覧ください。
今回は特別に作品の裏側も見せていただけました。
表側のフサフサとした印象とはまた異なる複雑な表情ですね。
思わず糸の軌跡を追ってみたくなる衝動に駆られる方もいらっしゃるのでは。
『針仕事』、長澤さんはご自分の仕事をそう呼びます。
長澤さんにとって針は、手や筆となり、糸と布を繋げます。
「気持ちがガサガサしている時もしばらく針を動かすと無心になることができ、やがて針が手を導いてくれる」と長澤さん。
無意識に、また細心の注意を払って動かした針のあしあとは形となり、自分の感性を教えてくれる。
そんな刺繍という技法を用いて、心に響いたもの、たった今までそこにあったもの、そんな儚い形やかすかな気配を長澤さんは描いています。
in RED
2023年1月10日(火) ~ 2022年12月21日(水)
12:00~18:00 / 月曜休 / 最終日〜17:00迄