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休廊日は展覧会により異なります

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池田萌子 転 鋳込みによる花器制作

2023.03.14

2023.03.14

陶芸家の池田萌子さんは、紫陽花などの植物をモチーフにして制作をしています。
この世に生まれて、そしていつか終わっていく、生き物のの営みの狭間を見たいう思いから制作される作品の過程を、葉っぱをモチーフにした花器を例にしてご紹介します。

別の作品で紫陽花をモチーフに作成している中で実物を観察していると、徐々に花が枯れていく一方でいつまでも青々としている葉の方の力強さを感じ、今回はそのイメージで作成しようと考えました。

ラフでイメージを膨らませる

ぺんラブレットで描いたラフ

まず制作するイメージをラフで描きます。
一見してアナログのペンで描いているように見えますが、最近はペンタブレットを使用しています。

型取り

今回は同じ形を繰り返すイメージもあり、石膏型を使用した鋳込みという技法を用います。

粘土で原型を作成

ラフで描いたイメージから、上下左右のない形を粘土で立体に起こします。
これが型取り用の原型となります。

原型の周りに型枠を作って石膏を流し込むと、整形用の石膏型が出来上がります。

鋳込み

石膏を取り終わり、鋳込み作業をしようとしているところ

2つに別れている石膏型を合わせてバンドで固定し、穴から泥漿(水で緩く溶いた粘土)を流し込みます。
一定時間置くと石膏が水分を吸収し、ドロドロだった泥漿が型に沿って一定の厚みで吸着されて、中が空洞の作品が形作られます。

余った泥漿を取り除く

一定時間おいたら型の中で余った泥漿を流して取り除く排泥を行います。
この工程では、泥漿の固さや、カスが入らないようにするための管理に気を使います。

脱形〜乾燥

脱型の様子

型から作品を取り出します。
石膏の状態(乾燥具合など)、泥漿の状態によりうまくいかない事があるので、注意しながら行います。

型から外した作品

同じ工程を何回か繰り返して、同じ形をたくさん作ります。

「鋳込みで作った同じ形が多数並ぶことによる面白さや、釉薬をかけ焼成した後の個々差も楽しめるかと思います。」と池田さん。

「実在と非実在の合間を覗くような そんな空間にしたいです。」とも話していました。
どんな色に仕上がるか楽しみですね!

池田萌子 展 波打つ岸辺
2023年3月19日(日)〜2023年3月25日(土)
12:00〜18:30/日曜12:00〜18:00/月曜休/最終日〜17:00

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