
丸橋正幸 × 岡田佐知子 -きらら- 開催中です!
- 制作の現場から
2024.01.17
〒101-0031東京都千代田区東神田1-13-17 森ビル1F
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OPEN 11:30 CLOSE 18:00(最終日17:00)
休廊日は展覧会により異なります
03-6206-0811
2022.10.08
版画家の菊川陽子さんの制作風景をお届けします。
菊川さんはリトグラフという版画の技法を用いて、穏やかな光、季節のかおり、流れる空気、風、気候などを感じるままに、その気配を受け入れ、淡い色合いをベースに、花や人を描いてきました。
2022年10月30日から開催される個展では、風をかたちにした作品を発表します。
風によって浮き上がり、それを見上げる。
どこかへ運ばれて集まったり、ぐるぐる回って踊ったり。
吹きだまりができたり、またどこかに堆積し、やがて別の何かに変化していく。
菊川さんは、私たちの周りにあるものを眺めてその気配や空気を感じながら、見えるもの見えないものをイメージして作品を制作しています。
今回紹介する作品は、風が吹いているのを感じて、風によって落ちた葉や花びら、遠くへ飛ばされたり、舞って、踊っているようだったり、集められたりしたものからイメージしたものです。
菊川さんのリトグラフによる淡く繊細な質感表現は、どのようにして生み出されるのでしょうか。
版にはアルミの板を用います。
リトグラフは板についた油分にインクが乗る性質があり、うっかり手で触ってしまうと台無しになってしまうので、触れないように気をつけながら版に下絵をトレースします。
このとき、完成時に周囲の余白となる部分にはアラビアゴムを塗って保護しておきます。
下絵を描き終わったら、油分を含んだ画材で描画していきます。
菊川さんは主に、三菱鉛筆のダーマトグラフという色鉛筆のような画材を使用しています。
この段階で描写した内容が版としてインクが乗る部分となります。
もちろん手で触れてしまわないように注意が必要です。
線の太さ、筆圧、密度を調整してタッチに変化をつけながら描き進め、描画が完成しました。
次はこの描画を元に製版の工程に移ります。
菊川陽子 個展
2022年10月30日(日) ~ 2022年11月5日(土)
12:00~18:30 / 日曜 12:00~18:00 / 月曜休 / 最終日〜17:00迄