2024年11月3日(日) ~ 2024年11月9日(土)
11:30~18:00 / 水曜休 /最終日 ~17:00
菊野 祥希 個展
light fingers
「light fingers」 257×182mm 紙/スクリーンプリント・木版 2024
菊野祥希の個展を開催いたします。
本展では、日常の動作を捉えた作品が並びます。例えば、スマートフォンの画面を指で
なぞる動作。今回のDMの作品「light fingers」は、実際に指が画面を動く瞬間、その動
きの痕跡を一回性のものとして、画面に浮かび上がらせたものです。作品では、シルク
スクリーンの技法を用い、指の動きが持つ微細な質感や凹みを視覚的に表現しています。
手元で見る感覚を体感できるように、小作品を多数展示予定です。
是非、この機会にギャラリーで実際の作品をご覧ください。
作家
菊野祥希 KIKUNO Yoshiki
1998 東京都生まれ
2021 東京造形大学 造形学部美術学科絵画専攻 卒業
2023 東京造形大学大学院 造形研究科美術研究領域 修了
個展
2023 「菊野祥希展」SAN-AI GALLERY(東京)
2024 「non-repetitive motions」GALLERY MERROW(東京)
グループ展
2019 「未観測」文房堂ギャラリー(東京)
2021 「Dimensions」ホワイトストーンギャラリー(東京)
2022 「GEE 2022」SAN-AI GALLERY(東京)
「偽名展」武蔵野美術大学(東京)
2023 「なりきりのあとで」府中市美術館市民ギャラリー(東京)
受賞等
2021 「ZOKEI展」ZOKEI賞(卒業制作優秀賞)
2022 「第47回全国大学版画展」優秀賞
2023 「ZOKEI展」ZOKEI賞(修了制作優秀賞)
「FACE2024」審査員特別賞
2024 「第9回山本鼎版画大賞展」入選
ステイトメント
本作「light fingers」では、動きや所作の実体感を写し取ったものです。例えばスマートフォンやタブレットに指やタッチペンで線を引いた時、それらの線はソフトの処理を通したものとして画面の中に現れます。この時の線を引くという手の動き自体は直の実感としてありながらも、また同時にエア的なものとしてあるように感じています。作品表面にはソフト上で引いた線の形にぼんやりとデボスで凹みがかけられており、それによって線の形が認識できます。物質的な効果を介し、線を引く手の動きをエア的な痕跡として支持体上に現します。そうした点から、現代における一回的な行為の表現を試みています。