2024年12月1日(日) ~ 2024年12月7日(土)
11:30~18:00 / 月曜休 / 最終日〜17:00迄
奥田 恭子 個展
Unknown Communications
「#初 α3」30.0×26.5㎝ 白亜地パネルに水可溶性絵具・卵黄メディウム・顔料・パステル・墨他 2022
奥田恭子個展を開催いたします。
奥田恭子は、数年間、目に見えないミクロの世界を題材に作品を制作してきました。肉眼で直接観察できないこの世界は、最新技術の力でのみ知ることができます。そこには自然界の新たな姿や生命の活動が隠れています。
自然とのつながりや自身の存在を見つめ直しながら制作した、世界観溢れる世界を是非ご覧ください。
作家
奥田 恭子 Kyoko Okuda
Gallery JIN、SAN-AI Gallery等で個展を開催。
数寄和、ギャラリーK、Galerie VERGER他、グループ展多数。
1994 武蔵野美術大学大学院造形研究科油絵コース修了
個展
1996 ギャラリーK
1997 ギャラリーQ
1999 Gallery JIN
2008 SAN-AI Gallery
2010 SAN-AI Gallery
2018~2020 SAN-AI Gallery
2022 SAN-AI Gallery
グループ展
1999 アート公募2000入選
2007 有川通子・奥田恭子展/ セッションハウス
2009 記憶vol,5/SAN-AI Gallery
日中美術交流展 / セッションハウス
2012 数寄和の洋画展 / 数寄和
2013 記憶vol,18 / SAN-AI Gallery
2014 自由展 / Galerie VERGER
2018 fragment / SAN-AI Gallery
2016~2020 日本コラージュ展 / ギャラリーK
2021~2022 美しい時間/ ギャラリーK
2019 2019 風は何色ですか / ギャラリーK
ステイトメント
ここ数年、ミクロの世界を観念的に表現する作品を制作してきた。
そもそも肉眼では直接見ることができず、従って機器なしには知ることができない世界。しかし確実に存在し、私達の生命活動にも密接に関わる彼らに、ずっと魅了されてきた。
今日、私たちは人間がもつ五感をはるかに超えた能力を手にしている。それらは日々進歩し、性能はどんどん向上している。それを駆使して自然を覗いたとき、見慣れた自然がまったく違う姿でふるまっているのを目撃されている。
例えば植物。
植物は、じっと黙ったまま生えたところで一生を過ごすわけではなく、周りの様々な情報に触れ、反応し、自らも発信していることが分かってきた。
葉から放つ、目に見えない香り物質や、根っこに触れている菌や微生物等の媒介者などを介し、彼らは他の植物や生物とコンタクトをとっているという。森の端から端までの植物同士がお互いの情報を得ている可能性もあるという。
それはまるで、私たちがインターネットを使って他者と繋がっているのを彷彿とさせる。
人間が、高度に発達した技術を用いて彼らの世界を覗いてみたら、大昔から自然に存在する情報共有システムを発見した。
植物が生い茂っている場所で感じる、力強い生命力のようなものは、彼らがひそやかにメッセージのやり取りをしている気配を感じているのかもしれない。
物質を使い自分を表現する行動は、アートにも通じる。
「雰囲気」とか「空気」など、感覚によるものと思われていたものが、実際目に見えないものまで表現しているのも、未来に解明されてしまう日がくるのか
人類としての感覚器官は肥大し続け、それらにさらされて生身の感覚を見失いつつある今、太古の昔からつながる方法で、ともすれば不安定になりそうな自分の存在を確かめつつ、制作を続けている。