2025年3月16日(日) ~ 2025年3月22日(土)
11:30~18:00 / 月曜休 / 最終日〜17:00迄
伊藤 あきえ 展
花信風 Tiding of flowers

「額 百人一首詠題図 大弐三位」 W235 H275 D23 mm 銅、真鍮、銀 シナ合板 / 硫化仕上げ 布目象嵌
伊藤あきえ 展を開催いたします。
鍛金・彫金の技術を駆使し、銅を素材に百人一首の世界を表現する伊藤あきえが、花信風(かしんふう)をテーマに新たな作品をお届けします。
「花信」とは、花が咲いたことを知らせる風のこと。歌に詠まれた風の情景を、作家独自の視点で解釈し、壁掛けや蓋物など多彩な作品として形にしました。繊細で詩情あふれる作品たちが、訪れる皆さまにやわらかな春の気配を届けます。ぜひ、百人一首と風の物語が織りなす美しい世界をご堪能ください。
春を告げる風が届きますように——。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
作家
伊藤 あきえ ITO Akie
静岡県静岡市生まれ。1995年東京藝術大学工芸科鍛金専攻卒業。同大学院美術研究科文化財保存学保存工芸修了。
古墳時代の金工品の復元、技法研究などのプロジェクトなどにも携わる。
現在は鍛金・彫金の技法を用いて、言葉や伝達、時間の経過をテーマにレリーフ、花器、装身具などを制作。
1995 東京芸術大学美術学部工芸科鍛金専攻卒業
1997 同大学院美術研究科文化財保存学科工芸専攻修了
個展
2008 SAN-AI GALLERY/東京
2010 SAN-AI GALLERY/東京
2011 ギャラリーモーツァルト/東京
SAN-AI GALLERY/東京
2012 ギャラリーモーツァルト/東京
2013 ギャラリーモーツァルト/東京
SAN-AI GALLERY/東京
2014 ギャラリーモーツァルト/東京
2016 ギャラリーモーツァルト/東京
2018 ギャラリーモーツァルト/東京
2020 SAN-AI GALLERY/東京
2023 SAN-AI GALLERY/東京
主なグループ展
2014 [61in3 + 1/8] (ギャラリー点/石川)
2015 MONOISM2015(Gallery+PLUS/東京)
2016 第55回日本クラフト展(東京ミッドタウンデザインハブ/東京)
2017 陶と漆と金工と展(桃林堂画廊/東京)
2018 冬の贈り物展(のばなart work inGINZA/東京)
2019 うぶすな展(桃林堂画廊/東京)
2021 笠原良子・伊藤あきえ 作品展-秋実る―(新宿髙島屋/東京)
2022 北形慎子・伊藤あきえ作品展-光夏めく-(新宿髙島屋/東京)
2023 伊藤あきえ・Kaoru二人展 あらたまの年へ(ギャラリー工/東京)
2024 伊藤あきえ-古川茂世-安川万里子 三人展~夏の宵を楽しみながら~(日本橋髙島屋/東京)
ステイトメント
日本美術の中で和歌はとても重要なテーマのひとつです。絵画や工芸品でも、歌を題材に様々な作品が作られてきました。そんな和歌の中でも、現代人にも馴染みのある百人一首をモチーフに、古の人々と私たちを繋ぐ「想い」を表す景色を探して制作しています。
「花信風(かしんふう)」とは花が咲く季節を知らせる春風のこと。百人一首の中にも風を詠んだ歌が沢山あります。静かな風、嵐のような強い風、風はどんな景色を運んでくるのでしょう。
私たちの心に浮かぶ景色と歌の景色が繋がるとき、時間の流れを超え、人の本質的なものと繋がったような感覚になります。そのような景色は決して特別なものではなく、日常の様々な場所に在るのだと思います。